2016年1月14日は最後の南武線205系であるナハ46編成が北長野へ廃車回送された日です。その日をもって南武線205系は引退。南武線上から6連の205系が姿を消しました。生え抜き・元山手線・元横浜線・中間車の先頭車化改造車と大まかに4グループに分けることが出来た南武線205系ですが、遂に引退から5年が経過してしまいました。
中原電車区(現鎌倉車両センター中原支所)には南武支線用と鶴見線用の205系が2021年1月現在も配置されています。未だに置き換えのアナウンスもなく、まだまだ安泰と言えるのでしょうか。個人的な話ですが、鶴見線に乗る時は2号車を選びます。何故なら鶴見線205系の中間車は0番台。かつて南武線で爆走していた頃の雰囲気を楽しめるからです。山手線や埼京線などの雰囲気は・・・ちょっと風景が違い過ぎるかな。
最後の南武線205系となったナハ46編成は、南武線90周年記念のヘッドマーク掲出車にナハ17・ナハ34編成と共に選ばれた編成でもありました(写真上。生え抜き車両が掲出していないことに南武線の転属車両の多さを感じさせますね)。
このナハ46編成は2016年1月9日に川崎~登戸間でありがとう運転を行い、その5日後の1月14日に北長野へ廃車回送されました(写真下)。 南武線の府中本町~立川間は甲種や貨物などの車両も多く走行します。
ありがとう運転を行ったナハ46編成の廃車回送もその例に漏れず、自走ではありませんが府中本町~立川間を走行しました(EF64-1032が牽引)。これにより、南武線205系6連はこの廃車回送を持って南武線上から完全に姿を消しました。
205系同士が並んだ府中本町駅(写真上)。よく見られる光景でしたがナハ5編成の中間車とナハ6・9編成は武蔵野線に転属しました。そして入線する場所は違えど再び府中本町駅に姿を現して、そこで南武線E233系と並ぶこともありました(写真下)。
そんな武蔵野線205系もメルヘン顔の車両を含め全車インドネシアに譲渡。2021年1月現在は総武線などから転属した209系とE231系が運行しています。国鉄型の車両が多く集まっていた府中本町駅も今やEF64やEF65などが唯一来る国鉄型の車両となってしまいました。
南武線205系引退後も京浜東北線からの転属車である209系2200番台のナハ53編成がE233系に置き換わらずに残留しました。京葉線のケヨ34編成、埼京線のハエ28編成などの車両と同じ1編成だけ残った車両として有名でした。しかしそのナハ53編成も豊田所属のE233系6連(青670編成)が中原に転属し2017年2月に運用を離脱。その後廃車・・・と思われましたがまさかの転用。「B.B.BASE」と言うサイクリング客への需要に答えたサイクルトレインとして2018年1月から運行を開始しました(転用時に中原から幕張へ転属しています)。
その後南武線は全てE233系に統一。中には山手線E235系より新しい車両もいる最新鋭の車両が活躍するハイテク路線らしい姿が日常光景になりました。
南武線205系は一部の生え抜き車と1200番台の全てが廃車。それ以外はインドネシアに譲渡されました。また
・ナハ5編成中間車とナハ6編成一部(M51編成)
・ナハ6編成中間車とナハ9編成(M52編成)
・ナハ45編成(M15編成:2005年転属)
の武蔵野線に転属した4編成と、ナハ48編成が仙石線に転属した際に余剰となった中間車2両もナハ4編成に組み込まれたままインドネシアに譲渡されました。
2021年で引退から5年。南武線は7連化の噂がありますが果たしてどうなるのか。
E233系もかつて南武線を走っていた歴代の車両の様に愛される車両であり、末永く活躍して欲しいものです。
それでは!
2016年1月9日に運転された南武線205系ありがとう運転(快速登戸行き:ナハ46編成で運行)の録音した音声です。川崎駅~鹿島田駅間と終点登戸駅付近の走行音・アナウンスを収録しています。
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